共働き夫婦の子育てを支える「学童保育」とは?

学校が終わってからの放課後、長期休暇など保護者に代わってお子さんと過ごし、見守ってくれる「学童保育」。

子供を学童に通わせたいけど、「学童ってどんな感じだろう」「どの学童がいいのかわからない」とこのように疑問がたくさんあると思います。

この記事では、共働き夫婦の子育てを支える「学童保育」について説明します。

 
目次
  1. 学童保育とは?
  2. 学童が抱える問題
  3. より良い学童保育へ

 

 

1.学童保育とは?

学童保育とは、放課後の時間に保護者の代わりに子供を見守ってくれる施設です。

学校が終わってから、親が仕事から戻るまでの間、家庭に代わる「生活の場」を提供して児童の支援を行うことを目的としています。

主に職員と一緒に宿題をしたり、遊んだりなどして親が仕事から戻るまで楽しく過ごします。

学童保育には、自治体運営と民間運営とで大きく分けて2種類に分けられます。

・学童の目的である「生活の場」とは?

学童保育は、一般家庭で営まれているような「生活の場」を成長期の子供たちに保証しなければなりません。

この「生活の場」とは、心身ともに静かに休むことができ、昼寝をしたりおやつを食べたりすることが、ごく普通にできる場であるということです。

この中には、大人との会話、宿題、外遊びなども含まれています。

さらに、習い事や病院に行ったりすることなども、安心して当たり前に行えることが、ここでいう「生活の場」です。

このように、子供たちは「生活の場」が確保されているため、学童でも家庭で営まれているような生活を送ることができます。

また、学童では家庭では築けない仲間関係を築きことも可能です。

学童では、年齢の近い子と一緒に過ごすことになるので、違う学年・学校のお友達ができ、より充実した生活を送ることができます。

・「小1の壁問題」の解消にも!

「小1の壁」とは、共働きの夫婦などが子供が小学生になった時に預け先がないため、今までの仕事をやめたり働き方を変えたりせざるを得なくなることです。

学校には、幼稚園や保育園などのような延長保育がなく、低学年のうちは特に早く下校する日が多くなります。

その際に共働き家庭にとって、今までの延長保育の代わりとなるのが、学童保育です。

2.学童が抱える問題

「小1の壁問題」解消にも役立ち、子供たちに生活の場を提供する学童にも近年、問題を抱えています。

その問題とは、「待機児童」の増加です。

引用:厚生労働省/令和元年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況

厚生労働省が行った調査では、令和元年5月時点での学童保育のクラブ数は2万5881ヶ所で、129万9037人。

どちらも過去最多を更新しました。

しかし、入所希望していても学童に入れない、「待機児童」も年々増加しています。

令和元年5月時点で、待機児童の数は1万8621人。

政府や自治体が問題の解消に向けて対策を立てているものの、いまだ1000人以上の児童が入所できていない地域もあります。

これを解決すべく厚生労働省は、2023年度末までに待機児童30万人分の受け皿を整備し、待機児童問題を解消するとしています。

3.より良い学童保育へ

かつては学童保育では受け入れられる児童の年齢は、「おおむね10歳未満」とされていました。

そのため、学童保育に通うことのできるのは小学校3年生まででした。

しかし、内閣府によって2012年に子ども・子育て支援制度が制定され、児童福祉法が改正されました。

そのなかで、2015年4月から学童保育について定められた国の制度や自治体の変わり、「場所」、「スタッフの数」、「ひとクラスあたりの受け入れ人数」、「日数」、「時間」などが定められました。

また、学童保育を利用できる対象も小学校6年生まで拡大されました。

学校や校庭を開放したり、地域の方々との交流、放課後子ども教室との一運営も進められるようになっています。

まだまだ学童保育の整備は始まったばかりです。

これからもっと安心して通わせられるような整備がされていくはずです。

学童保育により、子育てと仕事の両立できる方が増え、子育ても幅広いものになりそうですね。

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